Transcending Boundaries
2015
作品の境界を破壊する
本来、世界は、複雑に連続し合い、独立して存在できるものはないし、境界もない。しかし、人間は、その連続しているものを連続したままに捉えられない。人は、認識するときに、言語や論理で切り離して認識する。認識するたびに、本来存在しないはずの境界を、意識のなかでつくり続けて、世界を切り離していく。そして、切り離して認識するうちに、まるではじめから境界があるかのように錯覚してしまう。
作品の境界をなくす。作品は、他の作品とコミュニケーションし、影響を受け合い、独立した存在のまま、他の作品と混ざり合う。作品同士が、境界なく連続するさまを描く。
FEATURED WORKS
境界のない群蝶 / Flutter of Butterflies Beyond Borders
teamLab, 2015-, Interactive Digital Installation, Endless
空間「バタフライハウス」に人々が誰も入らなければ、空間は真っ暗で何も存在しない。空間「バタフライハウス」に人々が入った時、群蝶は人々の身体から生まれ、足元から床へ移っていく。蝶は、人々が触れると散っていく。群蝶は、ディスプレイの中へ、もしくは、空間から出て、他の作品の境界を越え、他の作品の中を飛ぶ。そして、他の空間に入り、新たな作品として連続していく。群蝶は、他の作品間をシームレスに飛び、作品間の境界をなくしていく。ボーダレスワールドには、空間「バタフライハウス」で、人々の身体から生まれた蝶だけが飛んでいる。人々が生んだ蝶よりも、人々が触れて死んだ蝶の方が多くなれば、この作品はなくなってしまう。この作品がなくなると、他の各空間に蝶が入らず、各空間の群蝶の作品も出現しなくなる。
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