FEATURED WORKS
生命は連続する光 - つつじ谷 / Life is Continuous Light - Azalea Valley
teamLab, 2017, Interactive Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi
御船山の断崖下に広がるつつじ谷の久留米つつじが光り輝く。半球型のつつじの光は、それぞれ自律しており、ゆっくりと明滅している。つつじの光は、人々が近くで立ち止まると、強く輝き、音色を響かせる。そして、その木の光は、放射状にのつつじに伝播し、音色を響かせながら、連続していく。向こうの方から光が押し寄せてくれば、向こうに人がいることを意味する。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を普段より意識するだろう。この久留米つつじは、江戸時代後期の天保年間(1830年〜1843年)に有馬藩士・坂本元蔵がつつじを交配して作出したといわれている。御船山楽園は、1845年の開園であるため当時先端のつつじを植えたことになる。
もっとみるteamLab, 2014, Interactive Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi
木々が光り輝く。木々の光は、それぞれ自律しており、ゆっくりと呼吸するかのように明滅している。木々の光は、人々が近くを通ると、色を変え、色特有の音色を響かせる。その木の光は、周辺の木々に次々と伝播し、音色を響かせながら、連続していく。木々の奥から光が押し寄せてくれば、向こうの方に人がいることを意味する。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を普段より意識するだろう。
もっとみる秩序がなくともピースは成り立つ / Peace can be Realized Even without Order
teamLab, 2013-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi, Voices: Yutaka Fukuoka, Yumiko Tanaka
無数のホログラムによるインタラクティブデジタルインスタレーション。ホログラムによって映し出された人々は、おのおの自律している。そして、楽器を奏でたり踊ったり、それらは近くの人々が奏でる音の影響を受けて行動している。全体に影響を与える者や、全体を把握している者、つまり、オーケストラでいうところの指揮者は存在しないし、中心や基準というような概念はない。しかし、彼らはお互いに影響しあい、やがて「引きこみ現象」が起こり、しばらくすると演奏に調和が生まれる。作品中の人々は、鑑賞者が近づくと、鑑賞者に気づき奏でることを止めて、鑑賞者にリアクションをする。そして、近くの人々にそれを伝える。しばらくすると、また適当に楽器を奏で始める。気まぐれに始まった演奏のために、周囲の音楽の調和は壊れる。鑑賞者がいなかったり、鑑賞者がじっと静かにしていたりすると、また引きこみ現象が起こりはじめ、調和が生まれていく。日本には「阿波踊り」という、非常にプリミティブな踊り祭りがある。その祭りでは、各自がおのおの踊る集団を作り、集団で楽器を奏でて街中で勝手に踊り歩く。各集団は好きなように奏でながら、好きなように踊り歩くのだが、なぜか街全体で音楽に調和が生まれている。それは踊り歩く中で、たまたま出会った集団の音楽のテンポに、互いの集団が無自覚にだんだん合わせていくということで成り立っている。そこにはルールがあるわけではなく、ただ体が気持いいからという理由で無自覚に行われている。そして、人々は解放されそこに一切の秩序がないように感じるにも関わらず、非常にピースな体験をする。そこから感じられるのは、昔の社会は、もしかしたら、今とは違った方法で、ピースを成り立たせていたのではないかということだ。インターネットによって、人は好きな人々と勝手につながっている。そのことが加速され、結果的に、世界中がつながっていっている。人々にとって、互いにつながっている者同士の影響がもっとも大きくなってきている。そんな新しい時代で感じていることが、プリミティブな踊り祭りでの体験とリンクし、新しい時代は、今とはまったく違った方法論でピースを成り立たせる可能性があるのではないかと感じさせる。作品に出てくる者たちは、鑑賞者自身が作品世界に入り込み登場人物になりきってもらうために、具体的な誰かではなく、誰でもない誰かを表現している。そして、その体験によって、未来において誰しもが、今とは違った方法論によってピースを成り立たせることができるかもしれない。
もっとみるteamLab, 2009, Interactive Ball
「teamLabBall(チームラボボール)」は、周囲の人々の行為によって色や光や音を変えることができる、インタラクティブインターフェイスです。球体に手を触れると、光の色が変わったり、音色が鳴り響いたりします。各球体は、無線によるP2P(Peer to Peer)で同期しているので、全ての球体を一斉に同じ色に変えたり、空間内の照明の色を変えることもできます。また、演出側では、手を触れなくても遠隔 操作で色を変えることができます。浮遊している球体をトスすることで、その場にいる人なら誰でも、空間演出に参加できます。トスした瞬間には、その空間の主役となることがで き、その瞬間は会場にいる全ての人に共有されます。全てのteamLabBallがインターフェイスとして認識されることで、人々が感情を共鳴させながら一体となって没入できるデジタル空間を 作ることができます。※teamLabBallは、特許出願済です。
もっとみる水面に立ち続ける呼応する生命 / Autonomous Resonating Life on the Water
teamLab, 2019, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
水面に立ち続ける光のovoid(卵形体)は、それぞれ自律し浮遊している。ovoidは、人に押されたり、風に吹かれたりして倒れると、立ち上がりながら光の色を変え、色特有の音色を響かせる。その周辺のovoidも次々に呼応し、同じ色に変化し音色を響かせながら、連続していく。光のovoidは、風が静かで人々が何もしない時、ゆっくりと明滅をはじめる。
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