Spontaneous Order in Chaos
teamLab, 2025, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi
Spontaneous Order in Chaos
teamLab, 2025, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi
色のストロークは、全体を誰も把握しておらず、指示もなく、外部の影響も無い。ストローク同士が、もしくは、ストロークと人々が局所的に生じる単純な相互作用によって、無秩序に向かう中で、ひとりでに秩序が生まれ続ける。
ひとつひとつは時間的空間的に離れていても、それらに秩序が生まれると、構成要素が時空間を超越し、ひとつの存在として現れる。そして、表層的に形状や大きさが大きく変化したり、構成要素の入れ替えがあったとしても、ひとつの存在は維持される。
この時空間的存在は、無秩序の海の一部であり、無秩序の海へ飲み込まれていくが、また無秩序の海から生まれ続ける。
秩序と無秩序、存在と全体は、境界がなく連続し、ぶつかり合い混ざり合うが、満ち引きし続ける。
レンズやパースペクティブによる映像は、三次元的な空間を二次元平面に表す空間のイリュージョンであり、三次元空間が二次元平面の向こう側に出現し、その三次元空間と鑑賞者は別空間であり、二次元平面が境界面となる。そして、視点が固定され、身体を失う。それらとは違い、この作品は、空間のイリュージョンではなく、作品空間は人々の身体のある空間にそのまま存在する。壁や床は、鑑賞者と作品空間との境界面にならず、作品空間は、人々の身体のある空間と一体となる。鑑賞者は視点が固定されず、身体は自由である。